その被害者は生まれなかったかもしれない①

「学校で気付かれない子ども達」

彼らは一体、学校でどんな生活を送っていたのか。
成育歴をしらべてみると、大体、小学校二年生くらいから勉強についていけなくなり、友達からバカにされたり、イジメに遭ったり、先生から不真面目だと思われたり、家庭内で虐待を受けたりしています。
そして、学校に行かなくなったり、暴力や万引きなど問題行動を起こし始めたりする。

しかし、小学校では「厄介な子」と扱われるだけで、軽度知的障害や境界知能(明らかな知的障害ではないが、状況によっては支援が必要)があったとしても。その障害に気付かれる事はほとんどない。
中学生になると、もう手が付けられない。犯罪によって被害者を作り、逮捕され、少年鑑別所に入って、そこで初めて「障害があった」と気付かれる。

医療少年院では、彼らにこれまでの人生を表した「人生山あり谷ありマップ」を描いて貰っていた。縦軸の上方向に良かったこと、下方向に悪かったことを書く。横軸は時間。

ある少年は、小学校2~4年まで学校によく遅刻し万引きまでしていたが、5年生になってとても熱心な先生に出会え、「勉強が面白い」と感じるまでになった。万引きしていた子が、学校が楽しい、勉強が楽しいと言い出したのです。
きっとその先生にとっては、この子はとてもやり甲斐のある子だったはず。
しかし、彼の人生は中学に入ると急降下していく。「学校に遅刻」「さぼる」「悪い事をして逮捕される」などして、少年院に入る事になってしまった。

続く

出逢い、人の縁ってほんまに大事ですよね。たった一人の人との出逢いで人生が全く違う方向へ向かう事がありますもんね、それはいい方にも悪い方にも働くけれど。こういう犯罪や間違った方向へ行ってしまった人だって、ほんの少し出逢いの形が違えば全く正反対に行けた人も多いと思う。さかなクンとか、ジミー大西さんとか、周囲の人の力が大きかったんでしょうね。少なくとも人を悪い方向へ向かわせる人間にはならない様に気をつけたいなと思います。

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