人は 三歩進んで二歩下がる生き物③

続きです。

【「やる事リスト」がやる気を奪う】

目標達成の大きな味方であるはずの「やる事リスト」でさえ、油断ならない。完璧なリストを作成したら、もの凄く達成感があり、「今日の仕事はこれでおしまいだ」と思った事はないだろうか?

これから何をすべきか?が「ハッキリしただけ」なのに、リストを完成した達成感が大きくて、あたかも「目標に向かって前進したかの様に満足してしまう」のだ。

ある学生が話したくれた例では、彼は生産性に関するセミナーが大好きだとか。出席しただけで、まだ実際には何もしてないのに、生産性がすごく向上した気分になれるのだという。

進歩にばかり注目すると、かえって成功から遠ざかる。これは進歩そのものが問題なのではない。厄介なのは、進歩が私達の気分に与える影響なのだ。

有頂天になったりせず、目標から目をそらさなければ問題にはならない。

進歩する事でやる気が出たり、自己コントロールがさらに向上したりする事はあるが、そのためには自分が進歩したのは目標に向かって真摯に努力してきた証だと認識しなければならない。

言い換えれば、自分のやってきた事を振り返り、目標をあらためて心に深く刻み、「一層努力したくなるように仕向ける」必要がある。

その様に仕向けるのは決して難しい事ではないが、残念ながら放っておいても自然にそうなる訳ではない。なぜなら、人はおのずと努力を止めてもよい理由を探してしまうからだ。

【心構え次第で、結果は大きく変わってしまう】

目標達成のために努力してきた人達に質問をするとしよう。「目標に向かって、どれくらい進歩したと思いますか?」

こう聞かれた人は、翌日はジムに行くのをサボったり、勉強をやめて友達と遊びに行ったり、買い物で散財したり、目標の達成を妨げる行動をする確率が高くなる。

一方、「目標達成のために、どれくらい真剣に努力していますか?」

と聞かれた人達は、目標の達成を妨げる様な行動をしたくなったりしない。

この様に、心構えが異なるだけで、自分の行動についての解釈の仕方が大きく変わってしまうのだ。

「よく頑張った、偉い。さあ、もうホントにやりたい事をやっていいぞ!」ではなく、

「自分が望んでいる事だから、頑張ったんだ」と思いたいものだ。

(お終い)

心構え、見ている方向が全てを決める。

そんな感じでしょうかね。結果だけを見ていると、「進んだ距離」に捉われる。「結果が出ているから、良し」となってしまい、ちょっと一休みとなる。

やる事リストの話は、めちゃくちゃ思い当たりますね~(笑)、子供の頃の夏休みの宿題計画から、トレーニング計画、試合前の準備まで。
試合までの稽古に関しては、勉強と違って流石に一夜漬けは効かないから、わりと計画通りキチンと出来てましたけど、他は結構、計画作成が出来た事自体に満足してしまうパターンが多かった気がします。
これも脳のシステムやったんですね~。

結果に意識を向けるのではなく、「その道を歩む事そのものが楽しい、充実している」のであれば、結果に拘らずに頑張り続けられる。だって「この道を歩いている事そのものがご褒美」という感覚になるんじゃないかなと思います。

勿論、進歩した方がいいけれど、その道を歩む事自体が楽しい、それ自体がご褒美。

そんな感覚を持って生きられる人生こそ、最強というか、最高に幸せなんでしょうね。

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