この間、ビックリしたこと③

続きです。

平安神宮の鳥居がある通りに車が横付けされて、そこから芸能人の方が降りて、美術館の前にセットされた会場へ来られる形になっていました。会場のちょっと高く作られたセットの数メートル手前からレッドカーペットが敷かれていて、少し手前に出番待ちの控えの場所が作られていて、車から出たら、そこで前の出演者の方のインタビューが終わるまで少し待ち、終わったらセットへ颯爽と歩いて来られます。

その待っておられる場所で、打ち合わせでスタッフの方と話したり、衣装や化粧のチェックをされたり、といった感じなのですが、そこで少し素の表情が垣間見えるのが興味深かったです。

こっち側の一般人をあんまり見ない人、合間に笑顔を見せてくれたり、手を振ってくれる人など色々ですよね。仏頂面してても、多分シャイな人もいると思うので、一概には言えないけど、でも何となく雰囲気から感じるものがありますよね。

僕は、ずっとトレーニングやスポーツの世界にいて、芸能界にそんなに関心が無い方のわりに、なぜか若い頃から仕事などでも芸能人の方に会ったり接する機会がわりとあった方で、本木雅弘さんや藤原紀香さん等、何度も見る機会がありました。

近い距離で接していると、人柄が何となく分かりますよね。本木さんは、本当にシャイで真面目な人なんやな~というのがもの凄く伝わってきましたし、紀香さんは心根があたたかい人なんやなあ~というのが伝わってきました。

逆に「感じ悪う~。こいつテレビと真逆で性格ほんま悪いな、最悪やな」っていう人もいましたが、まあそれは言うのは控えておきます(笑)

この会見に出られている方々も、スタッフの方に接する態度とか、お金を払っているわけでもない僕らみたいな「タダ見の見物客」に向ける眼差しとかで人間性ってやっぱり分かりますよね。

一番、感動したというか、「ああ多分、ほんまにええ人なんやろな~」と感じたのが、松嶋奈々子さんでした。決して「美人だから」ではありませんよ(笑)、他の方も、もれなく全員が美人でしたからね~。

1人、立っているの画像のようです

車から降りて、歓声が上がる中、控えの場へ行ってスタッフとのちょっとした打ち合わせの際に見せる表情。そして歓声を上げたり、一生懸命に手を振る見物客に対して手を振り返したり、見せる微笑みが本当にさり気ないというか、自然な感じでした。

周囲の女性も、「ほんまにええ人なんやな~、もう上品~!」「自分があの年齢になった時に、あんな女性になりたい~」と声を上げる位で、「ああ、やっぱり同性から見てもそうなんやろうな~」と思いながら見ていました。

常に普段から、他者から見られる仕事をする人ですし、いつも立ち居振る舞いには気を遣っておられると思います。でも、それでも人柄ってやっぱり隠せないもの。

ふとした瞬間の表情、立ち居振る舞いに「その人の素の姿」というものは出てしまう。それはこの日、二十人ほどの芸能人の方を見ていて、感じましたし、別に芸能界の人でなくても、人間ですから誰もが同じ。

人にはどれだけ隠そうとしても隠せないものがあり、それが垣間見える瞬間がある。そのイヤな面、見せたくない面があるのなら、普段から努力してそういう部分を本当に削り落とすしかない。

逆に、その垣間見えたものが、本当に素敵なものであったなら、今日の松嶋さんが同性である女性を「私もあんな素敵な女性になりたい~!」とうっとりさせる程、素晴らしいものになるのだと思います。

「鍛練」とは、日本刀を作る作業の中で、鉄の中の余分な成分を叩き出す工程の事ですが、それが人間を磨く修行においても使われる様になったのは、昔の日本人がその工程を人間修行と同じやなと感じられたからなんでしょうね。

いつも他人の目に晒されて、色んな面で磨いておられる芸能人の方々の、「控えておられる場での姿」と、「カメラの前に立たれた時の自信に満ち溢れた姿」との「間にあるもの」を間近で見てせて頂いて、色々と考えさせられました。

ああいった方と比べれば、人前に晒され、批判される機会も少ない我々一般人は、どうしても自分に甘くなりがちやと思うんですよね。自分に厳しく、いい意味で「他人から見た自分という人間の在りのまま姿」を意識して、己を磨き上げていきたい、どんどん「鍛練」して余分な成分を叩き出さんとなあ~、と思わされた素晴らしい機会でした。

おしまい

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