利休タイム

利休タイム。

ネーミングが凄く面白い。これって、かつての日本人が理想としていた人があるべき状態、自然体の事ですよね。

「自然」と名がついているけれど、強烈なエゴを持つ人類が放っておいて勝手に入れる状態ではない。それなりの鍛練の後に辿り着ける、天地自然と同調した境地。

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「鼻からスッと吸って、止めて、口から静かにスーッと吐いていく」。

そうして構えを調えてから、テストに向かったり、何か考える作業に向かう。こうして、いつも自分を一定のいい状態、すなわち集中していて、なおかつリラックスしている状態に持っていくのだ。リラックスして集中している時間、それを私は「利休タイム」と名付けた。

お茶会の空間は、普通に比べるとちょっと緊張感がある。しかし、実はそこはくつろぐ事を目的にしているのだ。くつろいで、人と人が関わるのを目的にしていながら、だらしないかと言えば、精神を集中している。

「利休」の「利」は聡(さと)い、鋭いという事で、その鋭さを「休ませる」。名前としては非常に奥深い名前だ。

私としては、「鋭い人だからこそ、休ませる事が出来る」、「ゆるみつつ集中出来る」という意味に取っている。

齋藤孝(明治大学教授)

最初は意識してこの状態を目指し、それを習慣化していけば、その状態が自然体となっていく。

通勤ルートや何かの技術を覚えるのと、理屈は一緒。

それを知識や技術ではなく、精神状態で実現する。

でも、昔の人は幼い頃からこれを習慣化する事でかなりの人が実際に身に付けていたわけだから、体ではなく精神でもこれを実現するのは難しくはないんでしょうね。

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