日本の弓術

昭和初期、ドイツから日本に来て、弓術の修行したドイツ人による言葉。

日本人でもほとんどの人が達しない境地へ辿り着いた外国人の言葉は、とても深く、そして日本人が気付いていない古の自国の文化が持つ独特の感覚を述べてくれている様に思います。

とても興味深い内容なので、備忘録がてら少しずつ紹介したいと思います。

日本人は弓を射る事を一種のスポーツと解しているのではない。徹頭徹尾、精神的な経過と考えている。

従って日本人の考え方によれば、弓を射る「術」とは、主として肉体的な鍛錬によって誰もが多少は会得する事の出来るスポーツの能力、すなわち「中(あ)たり矢」がその標準と考えられる様な能力ではなく、それとは別の、純粋に精神的な的中に目的が存在する能力、従って射手は実は自分自身を目的にし、かつその際おそらく自分自身を射中てるに至るような能力を意味している。

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