皆に好かれるのは不可能なこと
みんなに好かれた人は、歴史上存在しない。みんなに嫌われた人も、同様である。
これが頭ではなく、体で理解出来れば、人間関係における悩みは、かなりの割合で解消されると思うんですよね。この真理に、子供の内に気付いてしまう人もいれば、大人になっても気付けない、さらに年寄りになってさえこれが分からない人もいる。この差って何なんやろうな~と、よく考えます。これで生涯、苦しみ続けるって、かなりキツイですよね・・・。
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「男と女のアドラー心理学」 [岩井俊憲著]より抜粋。
恋愛に興味がない若者。すれ違うカップルや夫婦。これらの男女に共通するのは、コミュニケーションが希薄である事です。心理学者のアルフレッド・アドラーは、「人間の悩みは、全て対人関係の悩みである」と唱えました。さらに、私達が人生で直面する様々な課題のうち、カップルを基本とした家族の関係にまつわる課題を「愛のタスク」と呼びました。男と女が対面した時、そこに課題が生まれない方が不自然なのです。
恋愛中や結婚後に遭遇する様々な課題に向き合う事は、自分を変えるチャンスでもあります。それなのに、「傷つきたくない」という思いからコミュニケーションを避ける事は、変革のチャンスを逃している事になります。
みんなに好かれた人は、歴史上存在しない。みんなに嫌われた人も、同様である。
これはアドラー心理学を基にして、私が提唱している「人間関係の大法則」です。誰かを好きになった時、相手から拒絶されると傷つくが、それは「万人に愛されたい」という願いがあるから。その幻想を捨てれば、「誰からも愛されない」という事はあり得ません。