二種類の人の選び方
人は人間関係において「二種類の繋がり方」を使い分けている。
他人を見て、判断する時にも、「この二種類の繋がりの内、どちらを重視している人なのか?」を僕自身も無意識のうちに判断しているけれど、多分、ほとんどの人も同じ様にそれを無意識的にしているのだろうなと思います。
【二種類の人と人との繋がり】
人間は、様々な人との繋がりの中に、一体何を求めているのでしょうか。
大きくいって二つの種類が考えられる。
一つは、
人と繋がる、つまり人間関係を作る事によって、自分にとっての利得や利益といったものを得ようとする場合、つまり「“繋がる事そのもの”に目的がある」のではなく、「目的はあくまで繋がりの外にある」場合です。
お金儲けのため、自分の出世のため等といった目的のために人との関係を作っていこうとする場合。
もう一つは、
人と繋がる事そのものが目的である様な場合。
この人といると何となく楽しい、気が合う、ホッとするといった友達との関係、あるいは家族の関係などは、損得や利害を超えた繋がりと言える。
この第二の繋がりの性質を、この本では「交流」と言い表そうと思う。
もっとも繋がりのこの二つの性質は、現実の生活においては重なっている場合も多い。
友達関係を良くする事で試験の時にポイントを教えて貰えるとか、仕事上の付き合いだけど、とてもウマが合うので親友の様に話が出来るとか、色々考えられる。
けれど、人間関係の本質をきちんと考え直すためには、この二種類の繋がりを一旦は概念的に区別して考えた方がいい。
どちらを重視しているかで、その人の周囲の人、つまり環境が作られていて、その価値観が反対の人とは「合わないな~」とお互いに判断しているんでしょうね。人間が生きている以上、「どちらかだけ」っていう人は勿論いないでしょうけど、どちらを重視するかの比率は随分違うんやろうなと思う。仕事上とか近所付き合いとかはある程度は仕方ないけど、僕はなるべく「その人自身が好きだから」という理由で人と付き合いたい。経済上の「損得」とか、仕事上の「メリット・デメリット」だけで人を選ぶ人間にはなりたくないな~と思いますね。