この師にして この弟子在り
引き続き、菊池雄星選手の著書より紹介です。
この本には、高校時代の恩師である佐々木監督について色々と書かれています。大谷選手もそうですが、やはり若い時に立派な師に出会うというのは大きいですね。本当に指導者の力って大きいな、と思います。
以下、凄いなと感じた部分を抜粋して紹介します。
【日本一の選手に育てるために】
花巻東に進学して、プロへの想いは一気に進みました。入学式の日、佐々木監督に呼び出され、衝撃的な事を言われた。
「ドラフト一位で、雄星をプロに活かせる事が出来なかったら、俺は監督を辞める。一位でプロに行かせる事が出来ないという事は指導者としてのセンスがないという事だから、高校野球から身を引く」
ドラフト一位という事は日本一の投手にならなければいけないわけだから、「日本一厳しくする」とも言われました。
監督はそこまで覚悟してくれているんだと知ると、熱いものを感じました。
花巻東では野球以外の事も多く取り組みました。日記は勿論、ゴミ拾いやトイレ掃除、他人への気遣いなどです。
監督の僕への要求は、他の同級生よりも高く、部屋の抜き打ちチェックが度々ありました。ゴミが落ちていたりすると、「これがエースの部屋か」と言われる事もあり、全校生徒の前で「天狗になってんじゃない」と怒られた事もありました。
でも、そうした指導が嫌になる事は無かったです。
甲子園やプロを目指して私学に来ていると「野球だけをしている」と思われるかもしれませんが、僕は、そもそも、そういった野球以外の事を教育して貰いたくて花巻東に来ていましたから。
だから、花巻東での日々は楽しかった。
器の大きさを感じます。
そして、師である佐々木監督も人間としての器が大きいんですよね。
師も弟子も、心の器が広く深い。だから、子弟の信頼関係がもう全く違いますね。
まさに、「この師にしてこの弟子在り」ってやつですね。
菊池雄星選手、大谷翔平選手を育て上げたとして佐々木監督の名前はよく上げられますが、やっぱり流石です。
指導者の端くれとして、見習いたいと思います。