火事場の馬鹿力
武術研究家の甲野義紀先生の言葉です。
これ、本当に大事ですよね。
【「火事場のバカ力」を引き出すには】
普通は「コンディションを整えて」と言うが、桜井章一会長(雀鬼会)の場合、「食べない、飲まない、寝ない」という命にとって危機的な状況に自らを追い込む事で凄まじい能力が引き出された。
そうした火事場の力を引き出すのに大事なものは何か?
それは、「先を占わない気持ち」だ。
こうしたらこうだろうとか、ああだろうとか、そうした事を思わない。
火事場でお婆さんが大きなタンスを担ぎ上げて逃げたという話があるが、その時大きなタンスを見て「これを持てるだろうか」とは考えない。
考えたら、絶対に持てない。
しかし、普通は必ず先を占う。
出来るかどうか、予測を立てる事が人間の習い性になっている。
逆説的な言い方になるが、出来るか出来ないかを判断しようとするから出来ない。
緊急時にはそんな事を言ってられない、「判断する間がないから、火事場の力が発揮出来る」のだろう。
甲野義紀
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現代人は何をするにあたっても、必ず先を読もう、結果を予想しようと考えてしまう。それの全てが悪いわけではないけれど、考え過ぎがマイナスになる事の方が多い様な気がします。
結果に捉われ過ぎるから、課程を大事に出来ないというか、そこで全力を発揮する事が出来なくなる。無心になれない。準備はきちんとした後で、事に当たっては、結果を忘れて、今ここで全力を発揮する。自分を信じて、今、自分にある力を全て出し切る。
そこに意識を持って行けるか、なんでしょうね。