「氣」を込める

植芝盛平先生の高弟である藤平光一先生による現役時の王選手への道場での指導風景。

壁にある「氣」の掛け軸がいいですね~。

この「氣」をバットに如何に込めるか?をひたすら修行したそうですね。王さんが、その当時の修行を語った文章を読んだ事がありますが、すごく勉強になりましたね。

以下は、明大教授の齋藤孝さんの文章ですが、これと共通する様な事をおっしゃっていましたね。達した人は、大体みんな同じ感覚を持つのだと思います。

【帯と肚の感覚】

自然体の中心をなすのは、腰と肚である。

かつての日本人が腰と肚に対する身体の意識を強く持っていた事は、たとえば「帯」の存在によって知られる。

相撲のまわしや帯は、腰肚文化の象徴である。腰骨と下腹部を巻いて締められた帯によって、腰と肚は意識しやすくなる。力を込める時に息をぐっと溜めると、腰と下腹部に力が入る。

帯は腹が広がる力に抵抗する。この帯の抵抗は、力を殺すものではなく、むしろ腹の力を引き出す働きをしている。帯がある事によって下腹部が雨に張られれば、腰骨の所が引き締められる。腹が張られる時には、腰が決まる意識が同時に生まれる。

帯は腰骨と腹を結びつけると同時に、体の周囲に巻かれる事により、体にいわば「幹の感覚」を与える。神社などで木に綱が巻かれ、聖なる樹木とされている事がよくある。

横綱の土俵入りはまさに、樹木が地に生えている感を呈している。帯を下腹にぐっと締める事により、体が幹の様にしっかりとしたものとして感じられやすい。自分の体を木の幹の様に感じるというのは、心地よい感覚である。「体幹」という言葉があるが、まさに幹としての体の感覚を育てるのが帯やまわしであった。

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肚と腰。

この感覚を持てば、肚が決まる=覚悟が心と体に漲るのだろうと思います。

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