【感情はサプライズから生まれる】

人間の感情の中で、一番厄介なものが「怒り」だと思うのですが、一般的には「怒り」というものは良くないものであって、「抑えるべきもの」とされていますね。

世間的、社会的にも自分の信用を失うし、何よりも自分自身の健康にも悪影響を与えるもの。だから、とにかく、怒りというものは抑えるべき、消してしまうべき。

最近では、アンガーマネジメントという手法もメジャーになってきています。

ところが、この本では「怒りとは単なる生理現象」であり、それは食事や排泄と全く同じで抑えられるものではない。生理現象を抑え込んでいたら、健康を害してしまう。だから、出すべきものなのだと書かれています。

著者の苫米地英人さんは、オウム事件の際に信者を逆洗脳して脱会させた方として有名ですね。これまで何冊か著書を読んだ事があるので、多分面白いだろうと思い、この本を読ませて頂きました。

また、時間のある時にきちんとまとめたいのですが、印象に残った部分というか、凄く考えさせられた部分があったので、それについて少し走り書き程度ですが、書いてみたいと思います。

「怒りが起こるメカニズム」

怒りは、予想外の出来事により感情が喚起された時に発生するもの。

「予想外」というのが重要で、「予想の範囲」内であれば、それは当たり前の事なので、感情は喚起されない。

いつも仕事がいい加減な人が、やはりいい加減な仕事をした。

→ 当然、予想されたから当たり前であって怒らない。

卑怯な人が、卑怯な事をした。

→ 当然、予想された事なので別に腹が立たない。

そう考えるべきなのだそうです。なかなか、そうはいかない様な気がします(笑)が、言わんとする事は理解出来ますね。確かに前もって相手の対応は予測出来るんだから、その結果はちゃんと想定しておけよって事ですよね。

それを怒るのは、自分がちゃんと相手を見ていない、という事ですもんね。

感情は生理現象だから、抑えられない。必ず起こってしまうもの。

だから、それに対してどう対応するのか?を予め決めておけばいい、と書かれています。

いい加減な相手だから、おそらくこういう結果が起こるだろう。その時には、自分はこう亜硫黄する。それが前もってきちんと決めてあれば、慌てないし、困らない。

確かにその通りだと思います。

感情が喚起される → 必ず体も反応する

そして、

その感情が好ましい時 → 楽しむ・喜ぶ

その感情が好ましくない時 → 悲しむ・怒る

人間が「喜ぶのも、楽しむのも、悲しむのも、怒るのも」、全ては「予想外」だから。

つまり、「サプライズ」って事ですね。

「全ての感情はサプライズから生まれる」と言ってもいいのかもしれない。

すると、感情の起伏が少ない人って、あんまり驚かない=達観している人という事になるのかな。全てが想定内の人。堀江さんのセリフで流行りましたね。

あるいは、傷つきたくないから、自らの感情に蓋をしてしまった人。こちらのほうが、現代のストレス社会では多い気がしますね。

サプライズって普通、プレゼントとか良い事にしか使わないけど、怒らせたり,

不機嫌にさせるのもサプライズって事なんですよね。現実の世界で「サプライズ・プレゼントです!」って言って怒らせる事したら、エライ事になりますけど(笑)、でもサプライズには違いない。

人を感動させたりするのも、「サプライズ=予想外」だからであって、相手が前もって予想出来る範囲内なら意味がない。それを超えるものであって初めて、「サプライズ」になり得る。でも、相手の予想を超えるって、実際は凄く手間がかかりますよね。

そう考えると、怒らせるっていうのはある意味ではなかなか凄い事なんだなと思います。人をサプライズで喜ばせるのは手間がかかって凄く大変なんだから、同じ様に「相手の予想を超えてサプライズで怒らせる事が出来る」っていうのは、ある意味では「物凄い実力がある」と言っても過言ではないのかもしれない(笑)

いや、本当に冗談でなく、本当にそのエネルギーの向かう矛先を「怒りというマイナス」から、「喜びというプラス」の方向へ、つまり「ベクトルを逆に向けるだけでいい」と考えると、それほど難しくはないんじゃないかな?という気がするんですよね。

本の内容とは、少し違う方向になりますけど、そういった事を凄く真剣に考えてしまいました。

人を喜ばせる事こそ、仕事でも、プライベートでも、人生の全てが上手くいくコツだと思うので、このサプライズの方向性・ベクトルの向き」にさえ気を配れば、人生何でも上手くいくんじゃないかなと思います。

何よりも、そう考えて生きていけたら毎日が楽しそうですしね。

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