実態がよく分からない自我

「~のトリセツ」という言い方が一時期流行りましたが、人は自分という人間の扱い方が分からなくて、悩み苦しむ。人間みんなに共通する心の病が、自意識過剰やと思うんですよね。

自分とは何者なのか?を考え、いつも他者と自分を比べ、悩んだり、落ち込んだり、思い上がってみたり、くだらない事を意識し過ぎて、一人で勝手に消耗してしまう。

なぜこんな面倒くさくて、扱いにくい機能が人間にあるのか?を考える事はすごく大事な事なんちゃうかな~と思います。

【実態がよく分からない自我】

なぜヒトは「興味の対象を自分自身にも向ける」様になったのか?正確には分かっていない。脳の構造において、ヒトと他の動物との違いは、大脳皮質が大きいこと。この発達のお陰で、ヒトが自分というモノを考える様になったのは間違いないだろう。

私は特に、空間探索が大きなカギを握っていると感じている。動物達が、「自分を外から眺める場面」も、空間探索だからだ。エサを求めて周辺を歩き回ると、次第にその空間の地図が脳内に出来る。専門用語ではこれを「認知地図」と呼ぶ。

地図とは、いわば俯瞰図。「世界の中で自分が今、どこにいるのか」を把握する能力である。いってみれば、自分の体の外側に「視点」を置いて、自分を眺めている。

池谷裕二(東京大学薬学部教授)

俯瞰、メタ認知、離見の見。これが出来れば、ヒトは楽に生きられ、幸せになれるんやけど、これが難しいんですよね。この能力が、何か簡単にというか、効率よく身に付く方法はないんかな~と色々考えています。

難しく思えるけれど、きっと何かあると思うんですよね。

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