自己評価が高い人、低い人の違い

自己評価が高いと挫折を乗り切っていける?

自己評価は、高い 低い と分けることができますが、安定しているか 不安定なのかにも分けることができます。

◆自己評価が高く安定

自己評価が高く安定していると、まわりの状況や出来事によってその自己評価の高さが変わることはほとんどありませんね。

このタイプの人は自分のイメージを高めたり守ったりするのに、無駄な時間やエネルギーを使う必要がないのです。自分の専門分野の活動についてほかの人々に説明し、作業を効率的に進めるためにはどうすればよいか意見を堂々と述べ、仮に反対意見があったとしても、注意深く話を聞いて、穏やかに説得しようとすることが多いですね。

こういうタイプの人は、決して相手を攻撃して、やりこめるようなことはないはずです。 自己評価が高く、安定しているので、傷つきにくいのです。

◆自己評価が高く不安定

このタイプの人々の自己評価は高いけれども傷つきやすいようです。日常生活の中でも、人と競争をしたり、不利な状況に置かれたりすると、その自己評価は著しく下がってしまいます。このタイプの人々は<失敗>や<批判>に激しく反応し、少しでも失敗したり、人から批判を受けたりすると、自分が全面的に否定されたような気持ちになります。また、自分に対してどこかしら不安を感じているので、自分の優れた点や過去の成功について、いつでも誰かに言っていないと気持ちが落ち着かないようです。 自分の言ったことに反対されると、それまで自信たっぷりだったのが嘘のように落ち着かなくなり突然怒りをあらわにして相手を攻撃しはじめることが多いですね。徹底的にやり込めてしまうこともあるようです。

自己評価は高いのですが、不安定なので、傷つきやすいのですね。このように、一口に自己評価が高いとしても、傷つきやすいこともありますよね。人と比べられると凹んでしまう方も多いと思います。うまくいっているときには、この差がわかりにくいのですが、困難なことが起こったときに差が出てきます。

いつもは自信満々なんだけど、何かあると凹んでしまう。比べられることによるストレスが大きいんですね。自信があるだけに自分の思い通りにならないと、イライラして人にあたったりしてしまうことも多いようです。

この違いが出てくるのは親の養育態度が大きく関係しているようです。親の期待が大きすぎる場合や、能力で評価しがちな場合、不安定になってしまうことが多いようなので、チェックしておきたいところですね。親に構って欲しいと思っている場合にも、自分を大きく立派にみせようとしますので、不安定な状態になりやすいのです。

中高生が私によく言ってくることのひとつに、「私をちゃんと見て欲しい」「人の目が気になる」という言葉があります。 そのようなお子さんは、このタイプに入るでしょう。そんなお子さんヘの接し方としては、失敗を責めないこと、叱責するよりも褒めることにポイントを持っていて上げてみてはいかがでしょう。プラスのストロークをいっぱい 投げかけてあげて下さいね!自己評価の高い方について、特徴を述べてみました。

こうして書いていても、思いますが、人はそれぞれなので、厳密に気になさらなくていいと思います。ラベリングすることは危険が伴いますので、参考までにお読みくださいね。

◆自己評価が低く安定

このタイプの自己評価はまわりの出来事によって左右されることはあまりありません。いつでも低く安定し、何かいいことがあってもあまり高まることがないのです。「どうせそうでしょう」と諦めているので、人に批判されることを極端には恐れていないのです。しかし、感情は大きくゆさぶれてしまうことが多いようです。自己評価を高めようという努力をしないで現状を受け入れ、今の低いレベルを受け入れているからなんですね。いわゆる冷めていると思われることもあるかもしれませんね。

「どうせ 失敗するんだ」「どうせ、反対されるんだ」と、諦めているように思えることも多いですね。自分の意見を積極的に述べることはありません。誰かにどうしてもと言われて、問い詰められると困ってしまうことが多いようですね。

◆自己評価が低く不安定

まわりの出来事に影響されやすいようです。たとえば、何かに成功したり、嬉しいことがあったりすると、普段より自己評価が高くなります。しかし、その状態はいつまでも続かず、少しでもうまくいかないことがあると、またすぐに元に戻ってしまうのですね。気分の浮き沈みが激しいと思います。

一般にこのタイプの人々は自分でも自信を持ちたいと思っているし、ほかの人にもいいところを見せたいと思っています。しかし、普段はあまり自信を持つことができないので、なかなか積極的になれないのですね。自分のことは控えめに話し、それ以外のことでもあまり発言しないタイプです。自分の意見を言う場合でも、まわりの反応をうかがいながら、慎重に発言します。誰かから反対意見があがると、たちまち動揺し、反論もあまりしない傾向があります。その反対に人から受け入れられたと感じると、安心して積極的に自分の意見を述べることができるようです。

自己評価が低くて安定している人は、自分をよく見せようとしないタイプが多く、自分から現状を変えようとはしません。

自己評価が低く不安定な人は、もっと現状よりもよく見せたい、人から認められたいという気持ちが多いので、現状をなんとかしようと努力します。

では、どうして自己評価が低くなってしまったかについて考えてみると、自己評価が高い場合と同様に親の養育態度が大きく関係しています。親が過干渉であったり、過保護であることも一因であるとされています。お子さんの自主性を認めていない場合に自己評価は低くなることが多いようです。成長過程で片親が亡くなったり、無気力になるような出来事が起きた場合など、学校での出来事も関係してくることもあります。また、反対に親からの愛情が不足している場合にも自己評価は著しく低く安定することも多いようです。

それでは、最初の自己評価が高いと挫折を乗り切っていけると言われていることについて、考えてみましょう。いかがですか?自己評価が高くても、低くても、なんとかしようという気持ちがあることに気がつかれたでしょうか。一概に自己評価が高いから挫折を乗り切っていけるということでもないようですね。

一口に自己評価といっても、何に対する自己評価なのか。同じ人でも、簡単に分けることもできないのではないでしょうか。http://ameblo.jp/hi-mawaricom/entry-11229021419.htmlでお話させていただきましたが、自己肯定感には、愛情に対するものと、能力に対するものがあります。その見極めも大切ですね。

自己評価が高くなる場合も、低くなる場合も親の養育態度が大きく関係はしていますが、傷つきやすいか傷つきにくいかの差はありますが、挫折を乗り切っていけるかどうかは、あまり関係がないということにもなると思います。

人間は生きている以上、何らかの傷を負いながら生きているのですね。そのことに気がついた今、出来ることを考えていきましょう。

親の育て方が悪かったから? などと悩んでいる時間はもったいないと思いませんか?挫折は、自己肯定感が高くても低くても乗り越えることはできるのです。決してあきらめないでくださいね。

甲斐由美子(カウンセラー)

僕は「自己評価が高く不安定」の典型的なタイプで、昔は周りからしたらかなり扱いにくい人間やったやろうなと思います。機嫌がいい時はいいけど、プライド高いくせに不安定やから、ちょっとした事ですぐに不機嫌になったりする。周りから「お前、どっか行け!」って言われるタイプでしたね(笑)

少しずつ自分を客観的に見られる様になる小学校高学年~中学生の頃に、さすがに自分でも、「これは確実に人生失敗するな」と気付いてきて、意識的に性格を変える努力をし始めました。自分の意味のないプライドを、削り落す必要があるなと思い、力の世界で叩きのめして貰おうと、空手を始めました。

そしたら、想定以上に、もう容赦なく、一切の遠慮なく、先生や先輩方が叩きのめして下さり(笑)、「自分がカスでしかない」「口先ばっかりのクズである」という自覚を持つ事が出来ました。肉体的にも精神的にもめちゃくちゃキツかったですが、あの時期があったから、「自分が人から必要とされる人間になるためにはどうすればいいのか?」という事を真剣に考える様になれたと思います。

プライドほど、人の成長を阻害するものはありませんね~。

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