真の「遠慮」、俯瞰した目を持つ

【近視眼的な「勝ち負け・正否」のみで思考しない】

こういう思考法は、修行時代にお世話になった空手の先生から叩き込まれました。

「勝った試合の中にも自分のダメな部分、今後修正すべき部分は出ているし、負けた試合の中にも自分の良い所や成長した部分はあるはずなんだ。その場の勝ち負けだけに捉われるな!」

今も自分の中に根付いている有難い教え。

「若い頃の苦労は買ってでもせよ」っていうけど、ほんまにそう感じます。一見、ムダに見える苦労の中に、の意の人生に役立つ宝物が埋まっているのだと思う。

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以下転載

成果を挙げられるかどうかを分けるのは、「自認力」

「成果を挙げられる人」と「成果を挙げられない人」のあいだにある決定的な違いは、「自認力」をもっているかどうかだと私は考えています。
自認力とは、私の造語で「自分を認められる力」のこと。最近の言葉で言うと、「自己肯定感」にも含まれる力です。
成果を挙げられる人は、自分を認めることができます。たとえば食事に行った際の料理がおいしくなかったとしましょう。普通は愚痴をぶつけたくなるところですが、成果を挙げられる人たちは、「味はそんなによくなかったけれど、仲間と一緒に楽しく食事ができてよかった」といったように、たとえ小さなことであっても、何かをして得られた喜びを感じられるのです。
もちろんその視点は、仕事に対しても向けられます。携わるプロジェクトがうまくいかなかった場合にも、「こういうところはうまくいった」「こんな改善点が見つかった」と、失敗のなかにも小さな喜びを感じられ、だからこそ「今度は絶対にうまくいく!」と考えて行動し続けることができます。失敗しても改善しては行動し続けるのですから、いずれは成果につながる
のは必然です。

一方、自認力がない、自分を認められない人の場合、小さな喜びを感じることができません。先の例とは反対に、失敗したプロジェクトのなかにもうまくいったところがあったとしてもそこに目を向けられず、「やっぱり駄目だった……」「こんなことをやっていてもどうせうまくいかない……」と、どんどんモチベーションを下げてしまいます
モチベーションが下がれば、必要な行動もしなくなる。その結果、成果を挙げられないことになるわけです。

以下の部分も考えさせられます。

今の日本の教育って「減点法」が主流になっているから、いつまでも「足りない」部分が強調され過ぎてしまうんですよね。コンピューターじゃないんやから、人間完璧にはなれないのに。

こういう指導法をされ続けると、メンタルが疲弊してしまって頑張れなくなってしまう。

日本人の「自認力」が低いわけ

特に、日本人の場合は、自認力が低い人が多いように思います。なぜかというと、子どもの頃から自認力を下げてしまうような教育を受けてきたからです。
いまでこそ徐々に変わりつつあるようですが、日本では長いあいだ、テストで100点をとるための教育が行なわれてきました。そのため、たとえテストで90点をとった生徒も、「10点足りなかった……」と感じます。「90点とれた!」という喜びを感じられないのです。

でも、よく考えてみれば100点満点で90点なら十分ですよね? 90点とれたことの喜びを感じ、そのうえで「足りなかった10点」をどうすれば埋めることができるのかと考えればいいはずです。

一方、もちろん国にもよりますが、海外の教育現場には日本のような減点方式ではなく、加点方式を採用しているケースがよく見られます。100点満点から減点するのではなく、0点からスタートして、できたところの得点をどんどん加点していく方式です。

それであれば、自分のできたところに自然と目が向き、「これもできた!」「あれもできた!」と小さな喜びを積み重ねることができます。そうして、自認力が高まっていくのでしょう。
「日本人の自己肯定感は世界最低」なんてニュースを見聞きすることもありますが、その要因はやはり教育にあるのではないでしょうか。

自分を育てる」という時には、「脳を育てる」という意識が大事ですが、その時にカギになるのが潜在意識とか深層意識と呼ばれるもの。そこへのアプローチを自分で意識的に行うのは凄く大切やなと思います。

以下の部分、習慣化するといいですよね。

寝る前に、その日のよかったことを3つ書き出す

とはいえ、すでに社会人になったみなさんが学生に戻って教育を受け直すことはそう簡単にはできません。ですから、みなさんが「成果を挙げたい」と思うのなら、自分自身で自認力を上げていくことを考えましょう。そのための方法は本当にシンプル。「夜、寝る前に1日を振り返ってよかったことを3つ書き出す」だけです。

書く「よかったこと」は、どんなに小さなことでもかまいません。「いつもより早起きできた」「きれいな夕日を見ることができた」といったことから、「きちんと歯磨きができた」「同僚にあいさつできた」といった、いわば当たり前のことでいいのです。なぜなら、そうした小さなことにも喜びを感じられるようになることが、このワークの目的だからです。
また、「夜、寝る前に」書くことをおすすめする理由は、「寝ているあいだに新たな自分に生まれ変わっている」点にあります。1日のあいだには、いいこともあれば嫌なこともあります。ところが、ほとんどの人は嫌なことをより強く意識してしまいがちです。

私たちの脳は、寝ているあいだにその日の記憶を整理しています。「駄目だった……」「最悪だった……」と嫌なことばかり意識したまま眠りにつくと、嫌なことばかりを記憶として脳に放り込むことになります。そうすると、翌朝に目が覚めたときには、駄目だったことや最悪だったことばかりを取り込んだ、「駄目で最悪な自分」に生まれ変わることになるのです。
もちろん、それでは自認力を上げるどころか、逆に下げてしまうことになります。だからこそ、1日の終わりに3つのよかったことを書き出し、よかったことに意識を向けてから寝るようにしてください。それを継続すれば、毎朝目が覚めるたびに、小さな喜びを感じられる、そして成果を挙げられる人に近づいていくことができますよ。

自分自身に対して、そして取り組んでいる物事に対して、全体を捉える俯瞰した目を持つ事の大切さ。

人を見る時、指導や教育をする時もそうですが、その人のいい部分も悪い部分もしっかりと見抜いた上で、全体のバランスを見ながら成長を促していく。

そのためには、長い目で見る視点、昔の、本来の意味での「遠慮」。

「遠くを慮る」思考を持てる事が大切なんですよね。

「今、便利」とか、「今すぐに役立つ」といった近視眼的な物の見方ではなくて、先を見据えた指導・教育こそが、今の時代に必要とされている考え方なのだと思います。

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