人は全身で一つの脳

脳科学者の中野信子さんの対談

“運と縁”の掴みかたとは?──時代を素早くキャッチするデザイナー、廣川玉枝。【中野信子の脳探検】

を読みました。

対談から一部抜粋して紹介したいと思います
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皮膚そのものも“第二の脳”と言えるかもしれないんですよ。人の体が組成されていく過程、つまり受精卵から胎児が発生していくときに神経管が先にできて、外胚葉、中胚葉、内胚葉と分かれていくのですが、脳と皮膚は同じ外胚葉から形成されるんです。


皮膚も考えているのではないかという仮説は、実は私たちの実体験にもあてはまるところがあって。例えば、選挙で有権者は握手した候補者に投票する傾向があることが知られています。相手との信頼関係を皮膚が判断している感覚は、昔から「あの人とは肌が合う」といった言葉で表されてきましたよね。

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皮膚も脳、腸も脳。全身が脳というか、「全てで一つの脳である」と捉えるのが正解なんやろうなと思います。皮膚についての専門家や腸の専門家の本を読んでも、必ず「皮膚、あるいは庁は第二の脳である」と言ってますもんね。心身一如って、本来そういう意味であろうと思う。

ちょっと不思議な話でいうと、「臓器移植を受けた方の人に、元々の臓器の持ち主の記憶が移る」とかいう話もありますよね。手塚治虫先生の短編作品で、角膜移植やったと思うんですが、「移植を受けた人が元の持ち主の見たもの、残像の様なものをずっと見る」という様なものがありましたが、手塚先生は医師でもあったからそういう話をよく知っておられたのかもしれませんね。

体全体で人は考えている。脳だけで考えているのではない。
昔はそれが当たり前の感覚で、近代の日本が西洋の分断・分析思考にとらわれ過ぎになっただけなんでしょうね。


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