脳の情報処理能力の拡大

スポーツ脳に関する本を読みました。

「意識の拡大」とは精神世界でよく使われる言葉ですが、瞑想とかだけでこれをやってちょっと狂っていってしまう人をよく見かけます。禅病とかもそうですが、スピ系の人は妙な方向へ行く人がよく居ます。

だから昔ながらの東洋や日本のまともな宗教では体を使った行法を必ずセットで行う様に指導していますね。

以下抜粋

【脳の情報処理能力の拡大】

スポーツをする時、子供は無意識のうちに多くの計算をしている。

キャッチボールでもただボールを投げている様に見えるが、そこには筋肉にどれ位の力を入れればいいのか、相手のグラブ目がけて放るにはボールをどこで話せばいいのか、投げた後バランスを崩さないためには左右の足の体重の比率をどうすればいいのか、といった一連の動作の瞬時な判断処理を要求されている。

こんな単純な動作でも、多くの情報処理計算をしているのだ。

事実、計算能力の乏しい幼少期の子供の中には、器用に体を使えなかったり、力の入れ加減が分からない、持久力が計算出来ずすぐに疲れてしまったりする事がある。

スポーツでは、大人子供を問わず、ある一定の時間運動する力の配分が必要であり、ムダなエネルギーを抑えるために動きを調節する能力も求められる。

つまり、体は自然に動いている様に見えても、脳の中では絶えず計算処理をしている事が分かる。

スポーツ科学には、バイオメカニクス(運動力学)や動作解析などの分野があるが、これは野球で上がったフライのボールが、どの様な放物線を描いてどこに落下するのか、140キロのスピードボールを打つためにはどの様なタイミングでどの位のスピードでバットを振ればいいのか等、高度な知識を要求されるものを脳の中で計算しているのである。

しかもスポーツでは、脳は複数の事を同時に処理しなければならないのだから大変だ。

脳の情報処理計算能力の範囲を最大にまで拡げる事を、「脳のキャパシティの拡大」と呼ぶが、ゴールデンエイジの頃までにスポーツをしていけばより速く拡大させる事が出来る。

私と親交のあるプロ野球選手を例にとっても、そのほとんどが小学校時代の算数と理科の成績、少なくともどちらかは良かったという。

スポーツを通して脳は、無意識のうちに情報処理能力を身に付けているが、その応用ともとれる数学や物理などの問題に対面しても、脳はスポーツによって処理能力を高めているので、抵抗なく計算が出来るのだ。

スポーツではこうした計算を「感覚」という言葉で説明している。言葉の使われ方が違うだけなのだ。スポーツは右脳を中心に、左脳も活用していく事で両者の連係力を強めないと上達しないと言われるのは、実はこうした理由があったのである。

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