脳脊髄液について

「脳脊髄液」について、片平悦子さんの著書より抜粋して紹介します。

人体って知らない事だらけ。どんなに勉強してもキリがないな~と思いますね。

循環が大事とよく言いますが、具体的にはどういう事なのか?それが分かっていないと、何をすればいいのかが分からなくなりますよね。

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循環器系の三つめは「脳脊髄液系」。(①が血液②がリンパ液)

脳脊髄液とは、頭蓋骨と脊柱(背骨)の中にあって、脳と脊髄を守る液体。

リンパ液の様に無色透明で、弱アルカリ性で、わずかに細胞(白血球)やタンパク質、糖を含むが、大部分は水。

脳は一日当たり500ml程度が作られ、脳の中を循環している。この駅が入っている所の容積は全部で120~150mlなので、一日で3~4回入れ替わる計算になる。

脳脊髄液は、脳や脊髄を刺激から守り形を保つため、脳内を常に循環し、脳の保護や栄養供給などを行っている。

このため、血液・リンパに次ぐ第三循環と呼ばれている。

脳脊髄液の役割は、脳を「パックに入った豆腐」とイメージすると分かりやすい。豆腐のパックを壁にぶつけても、中に水があるお陰で豆腐そのものがすぐ潰れる事はない。

これと同様に、よろけて頭を壁に打ち付けると、頭蓋骨には大きな衝撃がかかるが、柔らかい脳が崩れてしまわないのは「脳脊髄液」が緩衝材の役目を果たしているから。物凄く大事な体液なのです。

脳脊髄液は、東部の「脳室」と呼ばれる所で作られ、脳脊髄液専用のルートを通って流れ、最終的には静脈に入るかリンパ液と混ざり、血管系もしくはリンパ系に取り込まれていく仕組みになっている。

「水頭症」という言葉を聞いた事があるでしょうか?

何らかの理由で脳脊髄液の循環が悪くなり脳内に溜まってしまうと、脳脊髄液に高い圧力が掛かると同時に脳の入りいろな部分が圧迫されて、頭痛、嘔吐、痙攣、精神症状など様々な症状を引き起こす。

交通事故で脳脊髄液が漏れて後遺症が深刻になる話を、テレビでご覧になった方もいるでしょう。

この様に脳脊髄液は、非常に重要な「第三の循環」。ほんの少し増えたり減ったりしても、大変な事態になる。

そして、意外に感じるかもしれませんが、

・疲れた状態が続く

・気力が続かない

・やる気が出ない

・いつもだるい

・体が重い

こうした時は、脳脊髄液の生産と循環が上手くいっていない事が多いのです。

血液、リンパ液、脳脊髄液の「三つの体液」の循環が大事なのです。

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